平成風雲録は、政治学者が時間を超えて旅をする物語です。政治学者が見たのは、平成時代の政治家たちと日本の姿でした。安倍政治の本質とは何か、そして「天皇生前退位」の舞台裏にはどんな秘密が隠されているのか。政治学者は現場を歩き、時代の証言を引き出しました。御厨流政治道場では、時代を見抜く目を養っています。
安倍政権は「やってる感」の政治をしているそうです。日本で頻発する災害に対して必要な視点とは何でしょうか。そして、「天皇生前退位」の道を開いた有識者会議についても触れられています。明治、昭和、平成の30年を比べると、どんな違いがあるのでしょうか。平成の役人が公文書を廃棄する理由や、沖縄問題に取り組む「開発天皇」についても興味深い話があります。
さらに、本書では「権力の館」を映像化し、そこから何が見えてくるのかが描かれています。そして、野中広務や堤清二、中村隆英など、懐かしい人々の肖像も登場します。政治の舞台裏や歴史の流れを知りたい人には、この本がおすすめです。